厚生労働省が令和6年1月19日に
2024年の年金額の改定について発表がありました。
令和6年度の年金額は前年度から 2.7%の引上げです。
ところで年金支給額は毎年どのように改定されているかご存じない方のために
概要をご説明します。
公的年金は毎年、年度(4月~翌3月)ごとに見直しが行われ支給額が決定されます
年金の種類にはおおまかに分けて「老齢年金」「遺族年金」「障害年金」がありますが
改定の見直しはすべての種類の年金に適用されます。
どのようにして年金支給額が改定されるかというと「物価・賃金の変動率」で決まります。
物価や賃金が上がった場合は年金支給額がそれに応じて増額されるということです。
物価や賃金が下がった場合は逆に減額されるという具合です。
年金支給額が増額される年度は公的年金加入者の減少率や平均余命の伸び率も加味されて支給額が改定されます。現役世代の保険料の負担が重くなりすぎないように
マクロ経済スライドが適用されて年金の増加が抑えられます。
物価上昇率よりも年金増加率の方が低いため実質的には目減りとなります。
- 2024年度の年金支給額改定
2024年度の年金支給額は2.7%の増額となります。
老齢年金受給者
老齢基礎年金満額の年金(20歳から60歳まで40年間保険料を納めた場合)
2023年度 ➡ 795,000円(年間)
2024年度 ➡ 816,000円(年間)※昭和31年4月2日以降生まれの方が対象
⇒813,700円(年額)※昭和31年4月1日以前生まれの方が対象
- 年金制度についての改定
➀年金生活者支援給付金
2024年度は3.2%の増額となります。2024年4月分から増額されます。
老齢年金生活者支援給付金
2023年度➡ 5,140円 2024年度➡ 5,310円
※上記は保険料を満額納めた場合です。
保険料納付期間により給付額は変更します。
〇 障害年金生活者支援給付金
2級 2023年度➡ 5,140円 2024年度➡ 5,310円
1級 2023年度➡ 6,425円 2024年度➡ 6,638円
〇 遺族年金生活者支援給付金
2023年度➡ 5,140円 2024年度➡ 5,310円
②在職老齢年金額の支給停止調整額の改定
そもそも在職老齢年金とは?
老齢厚生年金を受給している方が、厚生年金に加入して働いている場合
一定額以上の給与をもらっていると、老齢厚生年金の支給額が一部または全部停止になりますという制度です。
下記ご参照下さい。
在職老齢年金による調整後の年金支給月額の計算式
- 基本月額と総報酬月額相当額との合計が48万円以下の場合 ➡ 全額支給
➡48万円➡50万円に改正(R6.4月~)
- 基本月額と総報酬月額相当額との合計が48万円を超える場合
- 基本月額-(基本月額+総報酬月額相当額-48万円)÷2 ➡ この式に当てはめて計算します。
➡48万円➡50万円に改正(R6.4月~)
簡単にいうと老齢厚生年金の月額+お給料(交通費含む・標準報酬です)+直近1年間のボーナスの月額相当分が48万円を超えると上記の式に当てはめて実際の支給額が決定されます。
現行 2024年3月➡48万円 2024年4月➡50万円 に変更となります。
停止の幅が2万円分ゆるくなるということです。
③ 国民年金保険料の改定
2024年 3月迄 月額 16,520円
2024年 4月から月額 16,980円 UP
2025年 4月から月額 17,510円 UP
2024年4月からの主な改正点をご紹介させて頂きました。
いかがでしたでしょうか。ご参考にされて頂けば嬉しいです。
物価はどんどん上がっていきますね・・・・・・・・・・・・。
最後までお読み頂きありがとうございました。
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000191631_00018.html